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民生委員100年の歴史が [社会福祉]

 

 

「報酬で応えよ善意の民生委 69

本紙社説に「民生委員100年」と題して、職務の再点検や処遇の改善などに取り組む必要性に触れられていた。私は13年の約束で、昨年11月末をもってその任を終えた。私の住んでいる地区は89軒。江戸時代から戸数にあまり変動がなく、高齢化率も高い。歴代の民生・児童委員は責任感があって面倒見がよく、地域と行政とのつなぎ役として、それは並大抵で はない努力を積み上げてこられた。 しかし、その重圧のため に引き継ぐ人がおらず、自治委員の苦労は絶えない。市福祉健康課のアンケートにも答えたのだが、無給を前提に善意だけに頼るのはもう無理がある。 その責任と行動に見合う報酬を支払うべきだと考える。個人の善意に公共的な報酬、処遇を組み合わせることが必要な時期に来ているのではないだろうか。」(201778日西日本新聞)

 

指摘される通りだと思いますが、住民との関係だけでなく、地域の福祉施設、福祉団体との連携にも力を注いでおられます。作業所などの応援や住民とのパイク役など多岐にわたります。

民生委員協議会のホームページによると

「済世顧問制度

 民生委員制度の源とされるのが、大正6年、岡山県で創設された済世顧問制度です。創設者は、当時岡山県知事であった笠井信一氏。 大正5年、地方長官会議において、大正天皇から「県下の貧しい人びとの生活状況はどうか」との御下問を受け、その状況を調査したところ、県民の1割が極貧とも」いえるなかで、貧困層を救済する人たちがいたことを示しています。

「時代が昭和へと移っても、国民の困窮は厳しいものがありました。当時、公的な救済制度としては、明治7年に制定された「恤救規則」がありましたが、その対象者は限定的であったため、新たな救貧制度が求められていました。

 全国の方面委員は広く福祉関係者と連携し、新たな立法化の運動を進めます。その結果、昭和4年、新たな公的救済制度を定める「救護法」が成立しました。法案審議では、困窮者支援の実効性確保について、全国に方面委員が存在し、住民の生活状況を把握しているこ

とが政府の支えとなりました。 しかし、法律は成立したものの、財政上の問題から実施時期は未定という状況が続きました。全国の方面委員は関係者と一体になって強力に実施促進運動を展開するも、状況は変わりませんでした。」

 

苦難の歴史があり、そのなかでの無報酬の歴史が作られたのかと想像しました。そこに深い敬意を改めて抱きました。いろんな知恵を結集して新しい伝統を築いてもらいたい。

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繕えない穴 [社会福祉]

 

 

「穴を繕う

服や靴下に開いた穴
をかがる時、裏に電球を当てて生地を伸ばすとやりやすいと聞いた。縦糸を通し、横糸を編むように
絡める。目を一つずつ拾うのだという。私は不器用で、繕ってもいつも
穴は大きくなるばかりだ。
昨年11月、博多駅前の大通りが陥没した。現在、原因追求と再発防止の検討が続いている。報道によると、トンネル内の圧力データ計測値に変化があったのに、対応がなかったと明らかになった。陥没の原因は調査中だが、穴の綻びを見逃した事実がある。

福岡市は数日で穴を埋め戻した。ミキサー車が集結し、昼夜なく土砂を流し込む映像は異様だった。力に物を言わせる行為は強引で品がないけれど、多くの人が助かったのも事実だ。
人は古来、穴を住処にしてきた。
洞窟、竪穴住居。現代には地下シェ
ルターもある。穴から始まって台地ヘ広がった。子どもの頃、部屋の隅に本や積み木、段ボールを重ねて囲
った。自分の場所と主張して、中にこもった記憶がある。そこから出発し、やがて自分の住処を持った。私
の穴は、長い年月と少しずつ蓄えた力によって成し得ることができた。穴を掘るのも埋めるのも、裁量がなくては仕上がらない。力は持続する必要があり、使い方を間違えたり油断したりすると、穴は裂けて天井は落ち、縫っても埋めても繕えなくなる。落ちたまま埋められた標識や信号機、アスファルトの行方を思う。穴はいつまでも黙って引き受けるわけではない(八重桜)」(201721日西日本新聞)

 

増殖炉は当初から懸念が指摘されていたのに強行された経過があります。この穴の名称が文殊なのです。

 

「増殖炉廃炉ヘ名が菩薩とは   85

高速増殖原型炉「もんじゅ」が廃炉となった。その名前は釈迦如来の脇侍である文殊菩薩に由来する。智慧を象徴する文殊菩薩は、お経に「文殊師利法王子」とも出ており、モデルの人物がいたともいう。ところが「もんじゅ」は1兆円の巨費を投じたのに、250日運転しただけ。「役立たず」と悪評紛々である。2500年を経て、まさかこんなことになるとは、切られ与三のせりふではないが「お釈迦さまでも気がつくめぇ」である。そもそも、世論でも反発があり、危険な代物である増殖炉に尊い菩薩の名を冠するとは、いかがなものか。「もんじゅ不信」の新聞見出しに、仏教徒の私はぎょっとした。後継の実証炉を計画しているようだが、間違いはしないでほしい。菩薩の智慧は目先だけ考えた人間の知恵とは違う。真理を明らかにし、悟りを開くことだ。「もんじゅ」関係者が人知の愚かさを悟ったかどうか・・・。」(同前)

 

1兆円の巨費は税金です。社会保障費はない、などと言うのにこんな無駄なお金が使われ、オリンピック予算でも 兆単位のカネが工面できないのかと言った元総理がいます。豆腐じゃあるまいしと言った人も

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開拓者たち [社会福祉]

 

 

ある作業所の機関紙を読んでいたら、施設長のこの年になって作業所ひとつつくっただけで終わるのかという問いがありました。そう振り返る歳になられたのだと思ったのと、数だけでなく質的なことを自慢してもいいのではと思ったのです。別に自慢のススメではありませんが、こういう人をみて後を追いかけてきた人たちも多かったのではないかと思います。次の記事は、熊本でホームホスピスの開拓者と最初の看取りの利用者の姿です。

 

「老いも病もこの家で 

最期の日々は「最終講義」

竹熊千晶

 

もう頑張らんでいいがお父さん」。家族の声
が聞こえたのか、隣の妻を起こしたくなかったのか、
木下先生はその夜、静かに休まれました。朝日が昇るころ、少しずつ脈が乱れ始め、呼吸が深く、少なくなりました。私と奥さまで先生の両手を握っていまし
た。「脈が止まりましたね」。
奥さまに告げると「えっ今?死んだってこと?もっとテレビみたいに首がカクッてなるのかと思ってた」この会話をきっかけに、スタッフたちが先生を囲みました。障子の向こう側にいる認知症の人たちも状況を理解して息を潜めているようでした。「ホームホスピスわれもこう」の初めての入居者となった木下先生
との別れ。穏やかな春の朝
でした。
木下先生はわれもこう入居後、病院で着けられた拘束用手袋を外しました。私たちは先生の好きなことを
あれこれ考え、息子さんの
ピアノ演奏を聴かせたいと思いました。息子さんは先生が入院中にアマチュアの国際コンクールで入賞されました。早速、グランドピアノがある公民館を借りてコンサートを企画。地域の方々や先生の知人など約1

00人が集まりましだ。先生のために携帯用吸引器を携え、デイサービスが用意してくれた車で特別外出です。われもこうの看護師が寄り添います。私たちの心配をよそに、車椅子で
最前列に陣取った先生は約 2時間、まっすぐに息子さんの演奏を見つめ、1曲終わるごとに拍手されまし
た。演奏が終わり、壇上から降りてきた息子さんに先生は花束を手渡されました。2人を盛大な拍手が包みました。木下先生は管からの栄養摂取が主でしたが、夏のバーベキューではビール、正月にはおとそ、バレンタインデーにはスタッフからのチョコレートをほんのちょっぴりですが、口にされました。実習の学生が来ると、うれしそうに何か教えよう
とされました。デイサービ
スから戻った先生に「お帰
りなさい」と声をかけると、声が出ない先生は「た、だ、い、ま」の口の形でほぼ笑まれました。

退院時は「寝たきりで全介助」といわれた先生ですが、われもこうに入居して1年で、平行棒につかまってゆっくりと歩けるまでになりました。月に1度は自宅に帰って旧友とくつろ ぎ、庭の眺めを楽しみまし た。そんなふうに5年が過ぎ、穏やかに旅立たれまし 学長だった医科大での最終講義の映像が流れる葬儀。奥さまは介護が必要 になった状態は夫の本意ではなかったかもしれませ
ん。けれど、そうならなかったら出会わなかった人たちに出会うことができました」とあいさっされました。私たちは、木下先生が手術されたり、難しい講義をされたりする姿は知りません。それでも、先生の本当の意味での「最終講義」,を受けることができたのです。(NPO法人老いと病いの文化研究所・ホームホヌピスわれもこう代表=熊本市) 」(2016421日西日本新聞)

 

入院して寝たきりだと機能低下しますね。

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現場ががんばっている [社会福祉]

 

 

 

「花

 

取材の合間に寄った広島市の平和記念公園で、 爆心地から13キロ地点で被爆したアオギリを見た。幹は紙を両側から巻き付けたような形状で、その隙間から黒く焦げた部分が見える。被爆した表面を70年かけて包み込むように育ったアオギリは、痛々しくも力強かった。次世代に記憶を伝える被爆者の姿とも重なる。平和記念資料館で見掛けた来場者の半数は外国人だった。感想用ノート
にも英語、ハングル、中国語、アラビア語・・・と多
言語が並んでいた。私の語学力では残念ながら読めなかったが、文の長さや強い筆圧から、被爆地
の願いは届いていると確信できた。被爆アオギリの種は、世界中で芽を出し、育っているという。来場者が被爆地から母国に持ち帰った平和の思いも、大きベ育ってくれる!

はずだ。(河津由紀子) 」(201572日西日本新聞)

 

今年は、平和が祈るだけではダメだということを教えてくれました。

 

障害者総合支援法の見直し案が示されました。そのなかに、「自助が基本」と書かれていました。自民党の公約では読んだことがありますが、厚生労働省の文書です。これでは、この先暗いのですが、現場は頑張っています。

 

「放課後デイサービス念願の専用施設開所

宗像市の中央校庭に

 

特別支援学校などに通う障害児たちが放課後や長期休限を過ごす専用施設の開所敷が1日、宗像市であった。これまで12年にわたり、市立河東小の空き教室を利用して放課後デイサービスデイサービス「げんきっこくらぶ」を開いてきたが、夏休みから専用施設に移ることになった。

新施設は延べ床面積約320平方メートル。市立中央中(同市久原)のサブグラウンドに市が建設し、社会福祉法人「さつき会」に運営を委託する。これまでは利用者全員が同じ教室で過ごしていたが、新施設には訓練室が3部屋あり、障害の程度などによって分かれて活動 できる。訓練室の外には広めのウッドデッキを設け、天気のいい日には外遊びが できるようにした。対象は
小・中・高校生に加え、未就学の重症心身障害児支援事業も始める。開所式で谷井博美市長は「学校の教室を提供してきたが、専用施設は念願だった」とあいさっした。「ほっぷ」親の会の田中文子会長は「きょうだい児の学校行事のときなども安心して預けられる。なくてはならない場所です」と話した。」(同前)

 

放課後デイサービスという制度は新しいです。問題は多々指摘されますが、居場所があることは大きいですね。

次は、公的な場で障害者施設の製品が紹介されるというのも大事です。

 

「5事業所の売店オープン 東区役所

 

福岡市東区役所の1階ロビーに1日、区内の障害者施設5事業所が運営する売店がオープンした。
各施設の利用者たちが丹精込めて作った商品を販売している。 5事業所はふよう学園、 元気堂、箱崎翔店、ひまわりらんど、ワークショップたちばな。各事業所が持ち回りで売り場を担当し、
弁当(5種類程度、各400 )と菓子、パンを共通商品として毎日販売し、工芸品や農産物など担当事業所 によって異なる商品も並べる。切手やはがきも取り扱う。営業時間は平日午前10 ~午後4時。これまで月4回設けられていた別の障害者施設の販売コーナーは売店の一角で継続する。 2013年施行の障害者優先調達推進法を受けた行政の取り組みの一環。区役所の利用者から「売店がなくて不便」との声が出ていたのを受けて実施した。ふよう三
学園支援員の新谷いずみさ
(25)は「みんなの笑顔と 元気で多くの人に商品を買 ってもらえるよう頑張りた
い」と話した。」(同前)

 

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戦後福祉70年は [社会福祉]

 

朝ドラ「花子とアン」の原作者で花子の孫の村岡恵理さんのインタビューが『月刊福祉1月号』に載っていた。そこで知ったのはヘレンケラーの伝記を翻訳しヘレンケラー来日時に通訳などもしたという。花子のスタンスは「社会や環境を良くするための」仕事をするというものだったという。

 

なんといっても戦後70年という節目になりますが、それをどうみるか。戦後とほぼ同じ時間を生きてきたが、福祉に関わったのは30年余ですので、全体がどうかはよく分からないことが多いです。ただ、戦後の幼い頃、傷痍軍人と呼ばれる人たちが白の装束を着て街頭で寄付を求める姿を覚えています。

福祉新聞に「戦後福祉70年・平和を 知らない世代ヘ」(宮武剛 目白大大学
院客員教授、NPO法人福祉フォーラム・ジャパン会長)が次のように述べています。

 

宮武氏は「戦争を知らない子供たち」の子や孫の時代だとして、「『親や祖父母から戦争体験談を直接聞いたか?』との問いに20代の60%は「ない」と答えた(毎日新聞・埼玉大学の世論調査) 戦争のかけらさえ見ない時代に育ち、対極にある 戦争の悲惨さとは無縁ゆえに、平和の貴重さを実感しにくい。」とし、憲法も読まれていないと指摘。そういう人たちに戦争をどう伝えるか。

「あの大戦の犠牲者は300万人以上、空襲等での罹災者は1000万人を超えた。 犠牲者2万人近い「東日本大震災」にボランティア で駆けつけた若者たちに「戦争は150倍もの命を奪った」と語りかけると、一瞬ギョとする。」と宮武氏は述べています。分かりやすい事例なのでしょうか。

そのなかで1950年、首相の諮問機関「社会保障制度審議会」は初勧告では、「敗戦の日本は平和と民主主義とを看板として立ち上がろうとしているけれども、その前提としての国民
の生活はそれに適すべくあまりにも窮乏で(中略〉い かにして彼らに最低の生活 を与えるかである。いわゆる人権の尊重も、いわゆるデモクラシーも、この前提がなくては紙の上の空語(原文)でしかない」と引用しています。

さらに「勧告本文は憲法25条(最低生活の保障)を軸に社会保障の全体像と社会保険、国家扶助、公衆衛生・医療等の具体策を初めて打ち出した。世代を超え、ここから始まった歩みを共有したい。)

 

そして、70年後、生活保護費は削減され、雇用の劣化で貧困が広がっています。では、営々と続けられた福祉後退との戦いは無力だったのか。それをきちんと整理するのも大事なことかもしれない。

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非営利法人の役割は [社会福祉]

 

 

社会福祉法人の理事長が多額の報酬を得ているとか、内部留保がたくさんあるとか、非難されているのは、公的な支出を減らして、民間と同レベルに非営利法人をさらすことを目標にしているように見えます。

そもそも内部留保と呼ばれるものは、企業で言うものとは質的に異なります。税制が民間企業とは異なることを抜きにしたキャンペーであり、かつての国鉄批判と似たものを感じます。国鉄を民営化し、公的負担を減らすことが民営化の目標だったと思います。かつては、福祉は非営利法人だけだったのが、介護保険制度で民間参入を認めて福祉全般に非営利法人との競争を求めています。そのツケは国民にきているのではないでしょうか。

 

公認会計士 渡部 氏が「福祉新聞」で社会福祉法人の内部留保キャンペーンに対して次のように述べています。

 

「内部留保批判は非営利性の否定

 

社会福祉法人は、経済的持ち分を認めず、それがゆえに配当も認められず、収益事業課税のみという法人税制の優遇を受け、残余財産は国庫等に帰属するという非営利性が求められた法人制度である。

  法人課税もない、配当もない組織では内部留保は増えることはあっても減ることはない(事業が赤字であれば減る)。非営利性をおのずと備えた法人の内部留保が増えるのはいわば摂理であって、黒字(内部留保)をため込んでけしからん、というのは社会福祉法人の非営利性を否定しているようなものだ。社会福祉法人の非営利性は、法人の経済的支配を認めないという公益法人としては当然の要求に応えるものである。

  ただし、非営利性ゆえに内部留保はおのずと増え問題などない、というものではない。問われているのは内部留保ではなく、資金留保の量と質であろう。この間、内部留保の多寡ではなく、資金留保の質と量を議論すべきだというところまで議論が進展したことは、非営利性ゆえに内部留保は増えるという共通理解が深まったという点では歓迎すべきである。社会福祉事業に使用する計画のない資金が埋蔵金のように眠っている場合、公共性の高い法人の経営資源の有効活用という意味では問題がある。

ここで、内部留保と資金留保の違いを明確にしておこう。

  内部留保は、会計上の利益の累積額であって、すべてが現預金として留保されているわけではない。内部留保の一部は建物等の事業にすでに供され、一部は運転資金と積立資産という現預金として資金留保されている。厚労省は特別養護老人ホーム1施設平均のデータとして内部留保3億782万円、資金留保は1億6000万円と調査結果を報告している。

  かように内部留保と資金留保は異なるものであり、全国社会福祉協議会が平成25年度に行った財務基盤調査では、内部留保より資金留保が多い社会福祉法人は18・3%にすぎず、8割超の社会福祉法人は内部留保ほど資金留保を有していない

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介護報酬を減らすという方向だと伝えられています。非営利法人への非難は国民への福祉環境の悪化につながっています。


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社会福祉事業の民営化で福祉の公的責任はどうなる [社会福祉]

 

 

最近、新聞などで社会福祉法人の放漫経営というキャンペーンがされました。それは政権と政府の意向を酌んだものだと思われます。ごくわずかにあることを全体かのように言い募っています。問題にされている理事長の報酬にしても8割近い人が無報酬というと報告があります。なぜ、政府がこのようなことを言っているのか。

きょうされんという障害者団体の機関誌に次のような論評がありました。(「社会福祉事業の担い手の在り方とは」TOMO2014.12月)

まず、

「措置制度の時代から「社会福祉基礎構造改革」を経て「介護保険制度」「支援費制度」などの利用契約制度が実施もれ、「障害者総合支援法」が成立しています。その流れの中で、規制緩和が叫ばれ、公立より民間へと突き進んでいるのが現状ではないでしょうか。
公立施設がどんどん民営化され、その民間も社全福祉法人からNPO法人、営利企業も含めて社会福祉事業の担い手が広がり、「社会福祉事業の主たる担い手としてふさわしい事業」の考え方が後退してしまったのではないでしょうか。政府や財界、マスコミが社会福祉法人に対して行なっている異常な攻撃は、産業競争力強化のための規制緩和と社会保障・社会福祉 の削減・解体をめざしています。」

 戦後、政府は福祉の提供を国が直接する余裕がないために、社会福祉法人を利用して公的事業の代行をさせたという歴史があります。それを公的な負担軽減のために、社会福祉法人の攻撃をしているのだということでしょうか。

東京都の例が示されています。

 

「『放課後等ディサービス事業』では、どんどん民間が参入してきており、東京では月に12事業所の事業申請があり、年間100200近い事業所が誕生しています。ほとんどが民間で営利を目的とした事業献です。毎日、学校が終わった後夕方まで、事業所に預ける。夜7 時、8時、11時まで預かる事業所
もあります。こうした支援は、子どもたちにとって必要なのだろうかと思います。親御さんの就労保障には役に立つけれども、子どもたちにとってはとても落ち着いた生活を送っているとは言い難いと
思います。こうした現状を子ども
たちの立場で意見を述べるすべが
ありません。あたりまえに地域で
暮らすことを実現していくために
は、障害のある人や子どもたちの
権利を守るしくみをしっかり作る
ことが急務です。」

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最終的には、福祉の利用者である高齢者・障害者・子どもや家族などにとって民営化で公的責任が後退することがどのような結果をもたらすのでしょうか。


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社会福祉法人の経営実態は [社会福祉]

 

 

 

TKCデータでみる施設経営の実相() 中小企業との比較に疑問」(福祉新聞)で川井義久・TKC全国会社会福祉法人経営研究会代表幹事
は次のような問題を指摘しています。

 

「2015年度介護報酬改定では、収支差率が高いと言われている特養およびデイサービスの介護報酬引き下げが検討されているが、同じ特養でも、従来型とユニット型では収支差率には大きな差が生じている」(図参照)

 さらに、内部留保が多いと宣伝されていますが

 

「特養1施設当たりの内部留保が3億円超あると試算している。これは社会保障審議会介護給付費分科会での議論でいう「発生源内部留保」だと思われる。「発生源内部留保」では経営の実態を反映しないとして、「実在内部留保」の考えが示されているが、なぜ「実在内部留保」の考えをもって議論しないのか、これも疑問である。」(同前)

 

「◆保育所

 運営費収入は対前年比で1.6%増加。全体の約6割が増収、約4割が減収している。待機児童対策による増設や定員基準の緩和が要因と考えられる。

 人件費率の収支分岐点は約78%である。

 資産の部に占める保育所施設・設備整備積立預金の割合は約9%あり、厚労省299号通知を受けて積立を増やした結果と考えられる。また有形固定資産の割合は低下傾向にある。償却が進んでいるものと考えられる。

 定員規模別の事業活動収支差率では、都市部、都市部以外とも31人から50人規模が一番高い。

 

◆特別養護老人ホーム

 事業活動収入は対前年比で約1.8%増加しているが、人件費などの経費が増えているため、事業活動収支差額は約8%減少している。増収している施設の割合は約52%。

 人件費率が高くなると経常収支差率は低くなっており、人件費率65%が収支分岐点と言える。

 設備資金借入金の比率は年々高まり、負債および純資産の部に対して約21%となっている。76%の施設に借入金がある。

 事業活動収入に対する事業活動収支差額の割合が一番高い定員規模は81100人。」(同前)

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朝日新聞が特養の理事長の高額報酬キャンペーンをしましたが、この調査では78%の理事長が無報酬だという。なぜ、そんなに高い報酬が可能なのか不思議に思っている理事長が多数のはずです。朝日新聞バッシングが続いていますが、朝日新聞の消費税増税支持と

先のキャンペーンなど権力よりも多いのです。

 


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社会福祉法人の「内部留保」の貯め込みとは [社会福祉]

 

 

「内部留保「3億円」一人歩き」(福祉新聞11月17日)で川井義久・TKC全国会社会福祉法人経営研究会代表幹事は次のように述べています。

 

「現預金残高ではない

 いわゆる特別養護老人ホームの内部留保に関する指摘だが、社会福祉法人がもうけ過ぎているとの意見があり、あたかも内部留保=金庫や預金口座に現預金が眠っているかのようなイメージが付いてしまっている。多大な内部留保を保有しているのであれば、それを処遇改善や新たな事業に使うべきとの意見もある。

  TKC社福研として内部留保を定義づけすると、「次期繰越活動収支差額+その他の積立金の合計額」となる。

  当然ながら、これは「内部留保=自由に使える現預金」ではない。内部留保額がわずかでも、多額な負債と現預金を抱える法人もあれば、現預金はわずかでも、多くの固定資産(土地や建物等)を保有し内部留保が多大となる法人もある。あくまでも内部留保は、資金の使途の結果でしかない。

  また、財政の逼迫化から、建物の建て替えや増築等に際して従前ほどの補助金が見込めないため、必然的に建て替え等に関する資金を積み立てる必要があり、内部留保が増える要因ともなっている。」

政府が貯め込みとして非難し、朝日新聞などマスコミも同調しているのは別の意図があるように思います。多くが建て替え費用として積み立てているのにそれはどうするのでしようか。施設がなくなってもいいということにも極論すればあるわけです。

 

3億円など大げさなことを言って世論誘導するのは姑息なやり方です。財務省が似たように言っていることでは35人学級が効果を上げていないから40人学級にして経費を削減し、さらには、特区での公設民営学校の導入などアメリカの後追いをしています。究極の市場原理主義の考え方だと思います。

川井氏は次のようにも指摘しています。

 

2013年5月の社会保障審議会介護給付費分科会において発生源内部留保、実在内部留保の考え方が示されたが、実在内部留保は約1億5500万円とある。ただし、これも減価償却により蓄積した内部資金も含むとあるので、現預金残高ベ
ースでいくともっと下がると思われる。当然に将来の特別な建て替え費用であるので、職員の処遇改善や新たな事業に使用することはできない

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職員の待遇改善を補助したくないための詭弁だと思う。


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民間団体への寄付を圧迫する「ふるさと納税」 [社会福祉]

 

 

慶應義塾大学法学部教授片山善博氏の「自治を蝕む『ふるさと納税』」(世界2014年10月号)で「ふるさと納税」のカラクリを教えてもらいました。

 

「ふるさと納税」と言われるが、ふるさとというのが決められているのでなく、どこの自治体でも構わなくて、納税というより寄付金だという。仕組みとしては公益法人への寄付での免税措置と同じだという。

例えば「子どものない夫婦で年収700万円の給与所得者が自治体に3万円寄付したケースでは、一般の寄付金控除による所得税及び住民税の軽減額は8400円であるが、ふるさと納税の場合にはこれに加えて1万9600円が住民税からさらに軽減される。3万円寄付したとしても納付すべき所得税及び住民税の額から2万8000円が控除されるので、実質的な負担ないし持ち出し額は2000円で 済むのである。」(同前)

このケースだと2000円以上の特産物の見返りがあれば寄付する人にとって「おいしい話」だが、本来は寄付者が住む自治体に入る税収が減ることがほとんど言われない。だが、自治体によっては「ふるさと納税」が多ければそれでも増収にはなる。

片山氏は「ふるさと納税とは、煎じ詰めれば自治体、どうしの税の奪い合いを奨励しているようなものだ。ぼやぼやしているとやられてしまうから、否でも応でもこの奪い合いに参入せざるを得ない。」と指摘する。

さらに「国強きを助け、弱きをくじくことにふるさと納税のとばっちりを受けている人たちもいる。自治体への寄付がことのほか優遇されることから、相対的に寄付が集まりにくくなった社会福祉法人や公益法人、NPO法人、学校法人などである。従来、これらの法人に対する寄付は一定の要件のもとに所得税などの寄付金控除の適用を受けてきた。その仕組みは今も変わらない。ただ、寄付の対象として自治体だけがふるさと納税のもとで抜け駆け的に優遇されるようになり、しかも多くの自治体が寄付者にゴージャスな「見返り」を提供するものだから、寄付する先として社会福祉法人などが格段に見劣りするようになってしまった。」(同前)

公益法人まだましとしても「いまだ寄付金控除の対象とされていない団体が、之しい寄付を頼
りに、各地で自殺予防やDV被害者支援などの活動を献身的 に行ってもいる。こうした団体への寄付がふるさと納税の勢いに押しのけられ、貴重な活動の息の根を止められることも
懸念される。
政府は評判がいいふるさと納税をもっと普及させるべく、
寄付金控除の上限を引き上げる方針だそうだ。どうしてそんなことをするのだろうか。寄付が集まりやすくしてあげなければならないのは、自治体ではなく、社会の片隅で弱い立場
の人知たちに支援の手を差し伸べている人たちではないか。」(同前)

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片山氏の視野は広い。国はどこを支援すべきかが見えていないのではないか。


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